12月29日はシャンソンの日
12月29日は、「シャンソンの日」として記念されています。この日は、1990年(平成2年)に東京・銀座の老舗シャンソン喫茶「銀巴里」が閉店した日です。戦後の日本でシャンソン文化を広め、数々の名曲やアーティストを生んだ「銀巴里」とはどういった存在だったのでしょうか?
「銀巴里」とは?
「銀巴里」は1951年(昭和26年)に日本初のシャンソン喫茶として誕生しました。
- 日本におけるシャンソン文化の発信地
戦後のシャンソンブームを牽引し、多くのアーティストがここから巣立ちました。 - リーズナブルな料金設定
シャンソンを映画感覚で楽しめるように、1800円(コーヒー付き、税別)という料金で運営されていました。 - 数多くのスターを輩出
美輪明宏、越路吹雪、戸川昌子など、後に日本の音楽界を代表するアーティストたちが「銀巴里」の舞台で活躍しました。
「銀巴里」の閉店とその後
1990年12月29日、約40年の歴史に幕を下ろした「銀巴里」。閉店理由の一つには、地価高騰がありました。最後のステージは「銀巴里」を代表するアーティストの一人、美輪明宏によって締めくくられました。
現在、「銀巴里」の跡地である銀座七丁目9番11号付近には、石碑が建てられ、歴史を伝えています。
「東の銀巴里、西のラ・ベル・エポック」
「銀巴里」と並び称される存在として、吉祥寺にあった「ラ・ベル・エポック」が挙げられます。この店もまた、シャンソン文化を広めた重要な場所でした。
- 開店:1974年(昭和49年)
- 閉店:2009年(平成21年)10月31日
シャンソンファンにとって、「東の銀巴里、西のラ・ベル・エポック」は、忘れられない文化拠点として記憶されています。
ちなみに「銀巴里」を題材にした音楽作品
- 美輪明宏『いとしの銀巴里』
- 野坂昭如『銀巴里物語』
- なかにし礼『さらば銀巴里』
まとめ
「シャンソンの日」は、「銀巴里」がもたらした日本の音楽文化を振り返る特別な日です。シャンソンというジャンルは、単なる音楽を超え、戦後の日本に夢や希望、そして文化的豊かさを与えました。
「銀巴里」の歴史を知ることで、シャンソンが今もなお多くの人に愛される理由が見えてくるのではないでしょうか(><)
この日を機に、シャンソンの名曲に耳を傾け、その魅力を再発見してみてはいかがでしょうか?