9月23日は「万年筆の日」~インクとともに流れる筆記具の歴史~【何気ない今日は何の日?】

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9月23日は「万年筆の日」

万年筆の日とは?その由来と意義

毎年9月23日は「万年筆の日として知られています。この日は、1809年にイギリスの発明家フレデリック・バーソロミュー・フォルシュが、金属製の軸内にインクを貯蔵できる筆記具の特許を取得した日に由来しています。

この発明は、現在私たちが知る「万年筆」の原型とも言えるもので、以後の筆記具の発展に大きな影響を与えました。

万年筆の仕組みと特徴

毛細管現象でインクが流れる美しい筆記具

万年筆の最大の特徴は、ペン軸の内部にインクを貯蔵し、自然に筆先へと供給する構造にあります。このインク供給は「毛細管現象」という物理現象によって実現されています。

内部には「ペン芯」と呼ばれる溝付きの部品があり、これを通じてインクが適度な量で流れ出し、スムーズで美しい筆跡を実現します。

インクの補充方法には2つのタイプ

万年筆のインク補充には、主に以下の2つの方式があります。

  • インクカートリッジ式:カートリッジを差し込むだけの手軽な方法。初心者にも扱いやすい。

  • コンバーター・吸入式:ペン先からインクを吸い上げる本格派。インクボトルを使って多彩な色を楽しめる。

万年筆の歴史|栄光と衰退、そして復活へ

1960年代までは“筆記具の王様”

かつて万年筆は、手紙や公文書など、重要な筆記に欠かせない存在でした。その格式と筆跡の美しさから、「筆記具の王様」と称され、多くの人に愛用されていました。

特に、改ざんが難しいインクの特性は、公文書の信頼性を保つうえで重要視されていました。

ボールペンの登場で一時衰退へ

しかし1970年代に入り、ボールペンの台頭により万年筆は徐々に事務の現場から姿を消していきます。ボールペンは扱いやすく、携帯性にも優れ、低価格という点で圧倒的なシェアを誇るようになります。

その結果、万年筆は「実用筆記具」としての地位を明け渡すことになりました。

万年筆が再注目される理由

「書く」ことを楽しむ時代へ

近年では、万年筆の独自性と書き味の良さ、そして美しいデザインが再評価され、再び注目を集めています。以下のような理由から、趣味やギフト、ビジネスシーンでも人気が高まっています。

  • 手書き文化の見直し:スマホやPCの普及により、「手書きすること自体」の価値が上がっている。

  • 高級感・所有欲の満足:ブランド万年筆はファッションやアイデンティティの一部。

  • インクのカラーバリエーション:さまざまな色のインクを楽しむ“インク沼”ユーザーも増加中らしいです。

初心者向けの万年筆も続々登場

一昔前の万年筆は「敷居が高い」と思われがちでしたが、最近では1,000円前後の手ごろな価格帯の商品も登場しています。特にパイロット・ラミー・プラチナ・セーラーといった国内外のブランドが、初心者にやさしい設計のモデルを展開しています。

万年筆の選び方・楽しみ方ガイド

自分に合った「ペン先」を選ぼう

万年筆の書き味は、ペン先の形状と太さで大きく変わります。

種類 特徴 向いている用途
EF(極細字) 細かい文字が書ける 手帳、細かい書き込み
F(細字) 万能型 日常筆記、日記
M(中字) なめらかな書き心地 手紙、長文
B(太字) 重厚感ある筆記 サイン、デザイン

インクで個性を表現する

インクは万年筆の大きな魅力のひとつ。ブルーブラック、セピア、ターコイズなどカラーバリエーションも豊富で、文字に表情が生まれます。

近年では「ラメ入り」「香り付き」といった個性的なインクも人気。お気に入りの色で日々の筆記が楽しくなります。

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11月3日 文具の日 文化の日にあわせて制定された文房具全体の記念日

まとめ

万年筆の日(9月23日)」は、ただの記念日ではありません。それは、私たちが手書きの楽しさと、筆記文化の奥深さに再び目を向ける絶好のきっかけになるはずです。なるといいな。

今や万年筆は、単なる筆記具を超えた“表現の道具”。書き心地やインクの色、デザインに至るまで、あなたの個性を表現する1本に出会えるかもしれません。

「万年筆の日」に、自分らしい1本を見つけましょう。

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