日本初の電動式エレベーターと安全な利用を考える日
毎年11月10日は、「エレベーターの日」として制定されています。これは、日本エレベーター協会(JEA)が1979年に設定した記念日で、1890年のこの日に東京・浅草の「凌雲閣」に日本初の電動式エレベーターが設置され、一般公開されたことが由来になります。エレベーターが果たす社会的な役割と重要性を再認識する日として、この日を中心に、エレベーターの安全な利用を促進するためのキャンペーンが全国で展開され、昇降機の安全性と利用者の安心を高めるための啓発活動が行われます。
日本初の電動式エレベーターと凌雲閣
凌雲閣は、当時の日本で最も高い12階建ての展望塔で、眺望を楽しむための高層建築物として浅草に建設されました。その高さは52メートルにも及び、「雲を凌ぐほど高い」という意味からその名が付けられています。また、浅草凌雲閣は「浅草十二階」や「十二階」という名でも知られており、日本で初めて電動式エレベーターを設置したことで話題となりました。
この電動式エレベーターは、人々を建物の各階へ縦方向に運搬する革新的な装置であり、当時「エレベートル」と呼ばれていました。凌雲閣は、当時の技術の象徴として広く注目を集めましたが、1923年の関東大震災により半壊し、解体されてしまいました。
エレベーターの役割と安全性
エレベーター(昇降機)は、人や物を建物の階層間で安全かつ効率的に運搬する装置です。現代の都市生活において、高層ビルやマンションなどの建物でエレベーターは欠かせない存在です。そのため、日々の生活においてエレベーターが安全に機能することが極めて重要です。
日本エレベーター協会では、エレベーターの定期点検やメンテナンスの徹底、利用者に対する正しい使用方法の啓発を進めています。エレベーターの安全性を確保することで、多くの人々が安心して利用できる環境を提供し続けています。
エレベーターの安全な利用方法
エレベーターの安全を確保するためには、利用者自身が正しい使用方法を知ることも大切です。以下のポイントを意識して利用しましょう。
- 定員・重量を守る:エレベーターには安全に運べる人数が決まっています。定員を守って利用しましょう。
- 扉が閉まるときには無理に乗り込まない:エレベーターの扉が閉まりかけた時に無理に乗り込むと、扉に挟まれる危険があります。
- 異常を感じたら無理に使わない:エレベーターが停止したり異音がした場合は、すぐに管理者に連絡し、安全確認を行いましょう。
まとめ
11月10日の「エレベーターの日」は、日本初の電動式エレベーターが一般公開された歴史的な日であると同時に、エレベーターの安全性を見直す機会でもあります。エレベーターの正しい利用と安全性を意識することで、私たちの生活はより快適で安全なものとなります。エレベーターの日を機に、日々の利用を見直してみましょう。