3月6日は「世界一周記念日」
1967年3月6日、日本航空(JAL)はアジアの航空会社として初の世界一周西回り路線を営業開始しました。この歴史的な出来事を記念して制定されたのが「世界一周記念日」です。
世界一周路線とは、同じ航空会社が運行する飛行機が空港を出発し、各国の空港を経由しながら地球を一周し、同じ出発地に戻ってくる定期路線のことです。
ちなみに初めて世界一周路線を開設したのは1947年のパン・アメリカン航空です。
世界一周路線の概要
記念すべき初フライト
1967年3月6日、記念すべき第1便は羽田空港を出発しました。天候は小雨でしたが、このフライトは日本だけでなくアジア全体の航空業界にとっても画期的な出来事となりました。それまで日本の航空会社は、日米航空協定の制約により世界一周路線を持つことができませんでしたが、この日を境に新たな時代が幕を開けました。
世界一周路線の定義
単一の航空会社が、出発地から地球を一周し、再び同じ場所に戻る定期路線を運航することを指します。この形態の路線を実現した日本航空は、当時日本で唯一の航空会社であり、アジア初の挑戦でした。
運航ルートと期間は?
運航ルート
日本航空の世界一周西回り路線は以下のようなルートで運航されました。
東京 → 香港 → バンコク → ニューデリー → テヘラン → カイロ → ローマ → フランクフルトまたはパリ → ロンドン → ニューヨーク → サンフランシスコ → ホノルル → 東京
運航期間
- 開始日:1967年3月6日
- 終了日:1972年(約5年間運航)
廃止の背景と理由
1972年、日本航空は世界一周路線を廃止しました。その背景には下記の要因があったそうです。
- 大西洋路線の不振
特にヨーロッパからアメリカへの区間が採算に合わず、全体的な収益が低下していた。 - 連続航空事故
1972年、日本航空は相次ぐ航空事故によりDC-8型機を3機失う事態に見舞われ、運航可能な機材が不足していた。
日本航空の挑戦とその意義
日本航空の世界一周路線は、わずか5年間で廃止されましたが、その意義は非常に大きいものといえるでしょう。
- アジア初の世界一周路線
日本が航空業界で国際的な存在感を示すきっかけとなりました。 - 日本の航空史における重要な記録
世界一周を可能にした初めての日本企業として、航空史にその名を刻みました。
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まとめ
「世界一周記念日」は、日本航空が世界に挑戦した歴史を振り返る日です。戦後の航空復興を支えた日本航空の挑戦が、現在の国際航空網の発展につながっています。この記念日を機に、過去の偉業を称えるとともに、未来の航空技術やグローバルなつながりについて考えてみてはいかがでしょうか。