10月の別名・異名・異称
旧暦(太陰太陽暦)の1月~12月にあたる「睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、長月、葉月、神無月、霜月、師走」などの名称を月の別名・異名・異称といいます。新暦(グレゴリオ暦、太陽暦)とは一ヶ月ほどのずれが存在しています。
- 【一般的】神無月(かんなづき)
- 神在月(かみありづき)(出雲地方のみ)
- 神去月(かみさりづき)
- 神嘗月(かんなめづき)
- 醸成月(かみなしづき)
- 雷無月(かみなかりづき)
- 建亥月(けんがいげつ)
- 玄冬(げんとう)
- 小春(こはる)
- 時雨月(しぐれづき)
- 上冬(じょうとう)
- 初冬(しょとう)
- 大月(たいげつ)
- 初霜月(はつしもつき)
- 陽月(ようげつ)
10月の誕生色(バース・カラー)
誕生色には366日の誕生色の他に、月ごとの誕生色が存在します。月ごとの誕生色は各国さまざまに定められており、その伝統色はとても個性的で表情豊かです。日本では1981年に十日町織物工業協同組合によって日本の伝統色を基に「きもの誕生色」として定められました。新潟県南部に位置する十日町市は日本有数の織物や着物が有名な産地になります。有名な所で麻や芋麻を材料とする越後縮、絹織物の十日町絣などがあります。その後西陣から伝わった製法により明石縮と呼ぶ高級織物の産地としてその地位を確立しました。しかし、近年、着物が着られなくなったことによって織物産業が衰退していき、盛り上げるための打開策として誕生色を制定しました。この月にはこの色の着物を着ませんか?ということです。そのような思惑のもと制定されたきもの誕生色ですが、四季折々の風物に培われた日本特有の情感があります。日本の伝統色は繊細さと鮮やかさが合わさっており、その色に名付けられた色名もとても日本的です。是非一度、自分の和の色を確認してみてください。
誕生色 | 誕生色名 |
想紫苑 STRONG VIOLET |
10月の誕生花
1月から12月の各月にはそれぞれ花が当てはめられており、自分が生まれた花を身に纏っていると幸福になる、願いが叶うと言われています。しかし、誕生花そのものの概念や起源、誰が制定しているかなどの由来は国や地域によって変わってきます。そのため、誕生花の根拠とする神話や伝承、風習、開花時期によってどの月日にどの花が割り当てられるかは各国千差万別です。そのため、ここでは日本国内で多くの人が採用している月の誕生花を一つ紹介します。もし「自分の誕生花がサイトごとに違う!」などと悩んだときには、その時期に見頃を迎える自分自身が最も「この花だ!」と思える好きな花を選んでも良いと思います。
10月の誕生花 ガーベラ
日本では大正時代にガーベラが栽培されるようになりました。その当時はその見た目から「花車」や「花千本槍」と呼ばれていました。ガーベラにはいくつもの色があり赤色やピンク色、黄色やオレンジ色、変わり種では青色のガーベラも存在します。
花言葉
ガーベラ全体として「希望」や「常に前進」といった明るいイメージの花言葉があります。また、ガーベラの色ごとにも異なる花言葉があります。
色 | 花言葉 |
赤色 | 「神秘」「燃える神秘の愛」「前向き」「チャレンジ」 |
ピンク色 | 「熱愛」「崇高美」「童心にかえる」 |
白色 | 「希望」「律儀」「純血」 |
青色 | 「神秘」「若き貴婦人」 |
黄色 | 「究極美」「究極愛」「親しみやすさ」 |
オレンジ色 |
「神秘」「冒険心」「我慢強さ」 |
一点注意したいことは青色のガーベラは自然種では咲かないということです。白色のガーベラに特殊な塗料をつけて青色に見えるようにしています。そのため、他の色に比べると若干お値段が高めです。
誕生石
1月から12月の各月にはそれぞれ異なる宝石が当てはめられており、自分が生まれた月の宝石を身に着けていると幸せになれると言われています。あるいは結婚指輪の裏石にすると幸福になれるとも言われています。誕生石の由来は諸説ありますが、新約聖書の「ヨハネの黙示録」で書かれている聖都城門に飾ってあった12個の土台の石が基になったという説があります。その石と同じ種類の石を持っていたら幸福になれるという触れ込みでユダヤ人宝石商の手によって世界中に広がっていったそうです。その時になんらかの原因で情報が抜け落ち各地で基となった誕生石が変わってしまったようです。そこで、1912年にアメリカの宝石業界が誕生石を統一しました。日本もそれに倣い、1958年に全国宝石商組合が誕生石を統一しました。基本的にはどの国もアメリカの統一基準を基に誕生石を制定しているのですが、それに加えて各国の独自性を表す石を追加している国が多くあります。
10月の誕生石 オパール(蛋白石)、トルマリン(電気石)
10月の誕生石はオパール(蛋白石)とトルマリン(電気石)です。
オパールは、宝石の中で色が舞躍っているように見える「プレイオブカラー(遊色効果)」という性質を持っています。プレイオブカラーは、二酸化ケイ素が小さく集まって水と合わさることで三角形の格子を作り、その中で光が分かれて乱反射することで発生します。プレイオブカラーを持つオパールは、独特の色味があり見る目を楽しめてくれます。オパールにはいくつもの種類がありブラックオパール・ボルダーオパール・グリーンオパール・ファイヤーオパール・ジェリーオパール・ホワイトオパールなどがあります。
トルマリンは、摩擦や熱によって帯電する性質があることから、和名では電気石と呼ばれています。また、トルマリンは単独の鉱物名というわけではなく、約10種類ほどの成分元素が、混ざり合った好物です。色別の名前があり、黒色(ショール)、無色(アクロアイト)、緑色(バーデライト)、赤色(ルベライト)、赤紫色(シベライト)、青色(インディゴライト)などがあります。トルマリンは他の石とは比べられないほど様々な色があります。その中でも、1つの石の中に2色混ざっているものを「バイカラー」、3色混ざっているものは「パーティーカラー」と呼ばれています。最も希少な石として「ウォーターメロン」と呼ばれる、意思を真っ二つにした時に、中が赤色やピンク色、周辺が緑色になっているトルマリンがあります。
石言葉
誕生石 | 石言葉 |
オパール(蛋白石) | 「純真無垢」「忍耐」「歓喜」「幸運」「希望」など |
トルマリン(電気石) | 「希望」「忍耐」「寛大」 |
時候の挨拶
10月
漢語調
- 仲秋の候/清秋の候/錦秋の候/秋涼の候/秋冷の候/菊薫る季節/紅葉の候/
口語調
- 味覚の秋、芸術の秋と呼ばれる季節が参りました。
- スポーツの秋を迎え健康の喜びを味わっております。
- 秋の気配が日増しに深まってまいります。
- 秋色いよいよ深まり、夜長の季節となりました。
- 紅葉の美しい行楽の季節となりました。
- 爽やかに天高く馬肥ゆる季節となりました。
- 木々の色づきに秋の深まりを感じています。