栄養ドリンクとは?エナジードリンクとの違いは?
栄養ドリンクは、健康の維持や増進・疲労回復・栄養補給に役立つドリンクタイプの医薬品または医薬部外品です。私たちが日々の生活で感じる疲れや風邪気味の時、元気を出したい時など、さまざまな場面で私たちの体をサポートしてくれるありがたい飲み物です。粉や錠剤より体に吸収されやすく、即効性があると言われています。
一方、エナジードリンクは清涼飲料水になります。そのため有効成分・効果・効能を表示することは禁止されています。医薬品・医薬部外品ではないので、成分の配合量を明記する義務がありません。そのため栄養ドリンクとは違い、体の機能改善が期待できると断言できないものもあります。
つまり、栄養ドリンクは、その使用目的と体へ与える作用や影響で大きく以下の3つに分類されます。
- 医薬品
- 医薬部外品
- 清涼飲料水
これらを軽く説明していきます。
栄養ドリンクの種類と特徴
栄養ドリンクの種類は多岐にわたり、それぞれが特有のメリットを持っています。
医薬品・医薬部外品
医薬品や医薬部外品の栄養ドリンクは、商品に記載されている効果・効能が期待できます。これらのドリンクは、自分の症状に合わせて、必要な成分が配合されているものを選ぶことができますのでおすすめです。
清涼飲料水
一方、清涼飲料水に分類される栄養ドリンクは、効果・効能を保証するものではありません。しかし、その分味が改良されていて手軽な栄養補給や気分をリフレッシュしたい時におすすめです。エナジードリンクは清涼飲料水に分類されます。
栄養ドリンクの選び方
疲労・集中力の欠如など様々な場面に合った成分から選ぶことがおすすめです。
栄養ドリンクには、疲労回復、風邪予防、美容効果などさまざまな目的で摂取したい成分が含まれています。疲労回復にはアミノ酸やビタミンB群が、風邪予防にはビタミンAやビタミンCが、美容効果にはビタミンEやビタミンB2が有効とされています。
ビタミンB群・アミノ酸
睡眠不足や疲労を回復したい場合は、ビタミンB群やアミノ酸が含まれた栄養ドリンクがおすすめです。ビタミンB群とは食事から摂った糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変えて、疲労の回復を補助する成分です。肌や粘膜の健康を守る働きもあるため、肌荒れ・口内炎で悩んでいる人にもおすすめです。また、運動した時の疲れを取りたい人は、グリシンやアルギニンなどのアミノ酸もエネルギーをつくり出す成分です。
ビタミン類の過剰摂取は中毒症状を引き起こす場合がありますので用法用量を守って飲みましょう。摂りすぎは良いものではありません。
生薬
風邪の引き始めの時には、生薬(ニンジンエキスやカンゾウエキスなど)が配合された栄養ドリンクがおすすめです。滋養強壮効果や保湿効果があるとされています。体を温めたい人は、ショウキョウやケイヒ。風邪予防の場合は、滋養強壮に使われるニンジン・ジオウ・リュウガンニクなどが使われているものがおすすめです。
栄養ドリンクと風邪薬を併用する場合には、カフェインなどが薬に悪影響を及ぼす場合がありますので医師や薬剤師に相談すると安全です。
個人的には栄養ドリンクよりショウガ湯の方が風邪の引き始めにはコスパがいいのかなと思ってます。ちなみに作り方は
しょうがスライス・・・2切れ
はちみつやオリゴ糖・・・小さじ1
湯・・・150ml
これだけです。栄養ドリンクは糖質が高いので、太る原因にもなりますがショウガ湯ならばその心配はありません。
肝臓水解物
お酒を飲み過ぎた時は、肝臓水解物がメインの栄養ドリンクがおすすめです。
アルコールの飲みすぎならばタウリン。もはや鉄板ですね。タウリンは肝臓の機能を高め、解毒・消化吸収を補助する役割があります。
お酒はほどほどが一番ですが、それでも毎日飲みたいという方は、ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンやウコンなどもおすすめです。これらの成分にも肝機能向上が期待できますので疲れた肝臓を癒してくれます。
しかし、一番良いのは休肝日を設けることです。アルコールは依存性薬物のため、習慣的な飲酒を継続していると耐性が発生し、徐々に飲酒量が増加する危険性があります。長くお酒を楽しむためにも体を労わりましょう。
鉄分
女性特有の不調には、鉄分が配合されている栄養ドリンクが良いでしょう。ビタミンなどを摂取しても疲れがとれない方は、鉄分を試してみると良いかもしれません。妊娠中・授乳中の人は成分表・ラベルをよく読み、母体や子供に悪影響がないかを確認しましょう。
コンドロイチン
女性・男性を問わず更年期と呼ばれる時期には、代謝機能を促進するコウジンや関節痛を和らげるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムがおすすめです。
栄養ドリンクの選び方の注目点
目的や場面に合わせて必要な成分を選ぶ
まずは、栄養ドリンクの成分を確認しましょう。疲労回復、風邪の初期症状、飲酒のしすぎといった目的や場面に合わせて、自分に必要な成分を把握することが大切です。
栄養ドリンクはぱっと見で分かりやすいように、パッケージに効果効能が書いてありますが、自分が飲もうとしているものが医薬品なのか清涼飲料水なのかの確認ぐらいはしておきましょう。
ストレスなく飲めるよう、味やカロリーにも目を向ける
生薬配合のものはやや苦みが強く、糖質を抑えたタイプは合成甘味料の味が気になる場合もあります。苦みや渋みを抑えるために、ぶどう糖果糖液糖や砂糖などがふんだんに使われていることがあり、糖尿病の方やカロリーを気にする人は成分表を気にするようにしてください。
不味ければ不味いほど効果が高いと思っている方もいるかとおもいます。自分が納得できる飲料を探しだしてください。まずは全種類1本ずつ。気に入ったものがあったら通販でまとめ買いする方法がお得です。
栄養ドリンクの飲むタイミングと効果
疲労回復をしたい場合
疲労回復を目的とする場合、栄養ドリンクの摂取タイミングは非常に重要です。体が疲れていると感じた時に摂取することがおすすめですが、空腹時に摂取した場合血糖値が急上昇する可能性があるため、何か食べた後に飲むと効果を最大限生かせるでしょう。
栄養ドリンクの疲労回復効果を高める方法
栄養ドリンクだけで日々を乗り切ろうと考えることは間違いです。
栄養ドリンクはあくまで補助を目的として、疲労回復効果をさらに高めるために適度な運動、バランスのよい食事、十分な睡眠を心がけることが大切です。
栄養ドリンクを飲む時の注意点
過剰摂取による副作用
栄養ドリンクは、アルコール、カフェイン、糖分などを含んでいます。良薬も過ぎたれば毒です。これらの成分は適量であれば体によい影響を及ぼしますが、過剰に摂ると悪影響を及ぼします。
例えば欧米諸国では健康な成人の場合、カフェインの摂取限度は1日400mgです(参考:厚生労働省)。これを毎日超えるようですと中毒症状などの病気を引き起こす可能性があります。栄養ドリンクはたくさん飲んだからと言って、体調が改善するわけではありませんので1日1本に抑えると良いでしょう。
ちなみにエスプレッソコーヒーでカフェインは212mg。モンスターエナジーは355㎖缶で142mg。コカ・コーラは350㎖で34mgです。
カフェインには利尿作用と覚醒作用がありますので風邪の人や寝る前に飲む人は、ノンカフェイン・カフェインレスを選ぶのが最適です。
薬との併用
栄養ドリンクと薬の併用は注意しなければなりません。栄養ドリンクに含まれる成分が薬と相互作用を引き起こし、予想だにしない副作用を引き起こす場合があります。安全のために医師・薬剤師に確認しましょう。
おすすめの栄養ドリンク5選
さて、ここで私がおすすめする栄養ドリンクをご紹介します。
大正製薬 【指定医薬部外品】 リポビタンD
タウリン、イノシトール、ニコチン酸アミド、ビタミンB1硝酸塩、ビタミンB2リン酸エステル、ビタミンB6、無水カフェイン |
エーザイ チョコラBB(指定医薬部外品) ローヤル2
原材料・成分
ビタミンB2リン酸エステル 15mg ビタミンB6 10mg ビタミンB1硝酸塩 10mg ローヤルゼリーチンキ 300mg(ローヤルゼリーとして300mg) タウリン 1000mg グリシン 50mg L-アルギニン塩酸塩 100mg L-リジン塩酸塩 100mg トチュウ葉流エキス 0.06mL(トチュウ葉として60mg) ニコチン酸アミド 40mg カフェイン水和物 50mg (アルコール0.49mL以下)添加物として、安息香酸Na、エチルバニリン、果糖、クエン酸、クエン酸Na、グリセリン、バニリン、パラベン、プロピレングリコール、香料、アセスルファムK、DL-アラニン、エリスリトール、スクラロース、没食子酸プロピル、DL-リンゴ酸。
大鵬薬品工業 チオビタドリンク [指定医薬部外品]
タウリン 1000mg、イノシトール 50mg、ニコチン酸アミド 20mg、チアミン硝化物(ビタミンB1) 5mg、リボフラビンリン酸エステルナトリウム(ビタミンB2) 5mg、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 5mg、カルニチン塩化物 100mg、無水カフェイン 50mg 添加物: 果糖ブドウ糖液糖、DL-リンゴ酸、没食子酸プロピル、安息香酸Na、pH調整剤、クエン酸、クエン酸Na、D-ソルビトール、バニリン、エチルバニリン、香料 |
エスエス製薬 エスカップ [指定医薬部外品]
武田薬品工業 アリナミンV 【指定医薬部外品】
効能効果:肉体疲労・病中病後・食欲不振・栄養障害・発熱性消耗性疾患・産前産後などの場合の栄養補給、滋養強壮、虚弱体質
◆疲労の回復・予防
◆体力、身体抵抗力または集中力の維持・改善
◆日常生活における栄養不良に伴う身体不調の改善・予防:肩、首、腰または膝の不調、疲れやすい、疲れが残る、体力がない、身体が重い、身体がだるい、二日酔いに伴う食欲の低下、だるさ、目の疲れ
◆病中病後の体力低下時、発熱を伴う消耗性疾患時、食欲不振時、妊娠授乳期または産前産後等の栄養補給
まとめ
栄養ドリンクは、適切に使用することで疲労回復や栄養補給に役立つ補助食品です。自分の体調や目的に合わせた選び方をし用法用量に気を付けて飲んでください。
●リポビタンDは、1本中にタウリン1000mgとイノシトール、ビタミンB群などを配合した100mLドリンク剤です。
●主成分のタウリンは「含硫アミノ酸」という栄養成分の一種で、体の各組織に存在しています。
●肉体疲労・病中病後の栄養補給や滋養強壮、虚弱体質などに優れた効果を発揮します。アスリートが服用できるよう、アンチドーピング認証を取得しているのも特徴です。