昭和基地開設記念日
毎年1月29日は「昭和基地開設記念日」です。1957年(昭和32年)のこの日、日本の南極観測拠点として昭和基地が南極大陸に開設され、日本の地球科学や気象観測の歴史が大きく動き出しました。この日を祝うことで、日本の南極観測の功績を振り返り、地球科学への貢献を称える機会としています。
昭和基地の開設とその背景
昭和基地の設立は、1957年から翌1958年にかけての「国際地球観測年(International Geophysical Year, IGY)」に合わせたものでした。この期間には、世界中の国々が地球科学分野で協力して観測や研究を行い、日本もその一環として南極観測に参加しました。1957年1月29日、地球科学者である永田武隊長の指揮のもと、南極観測隊が南極の東オングル島に上陸し、昭和基地を開設。南極観測船「宗谷」や飛行機、ヘリコプターが活用され、様々な観測が開始されました。
昭和基地と日本の南極観測のドラマ
昭和基地開設当時の観測は、日本にとって数々の挑戦と試練の連続でした。特に印象的な出来事としては、宗谷が南極の厚い氷に閉じ込められ、ソビエトの船に救援を受けたエピソードがありました。また、観測に同行した犬ぞりの犬である「タロ」と「ジロ」が、過酷な南極の環境で生き残ったことも大きな話題となり、「タロとジロの日(1月14日)」として記念されています。
日本の他の南極基地
現在、南極大陸には昭和基地のほかにも、以下の日本の観測拠点が設置されています。
- みずほ基地:昭和基地の補給基地として設立され、雪氷観測などを実施。
- あすか基地:東南極の内陸観測拠点として開設。
- ドームふじ基地:氷床コア採取など、南極の気候変動研究の中心地。
これらの基地は日本の地球科学研究において重要な役割を果たしており、昭和基地の設立を起点に日本の南極研究の歴史は今もなお続いています。
関連する記念日
南極観測や地球科学に関連する記念日として、下記の日があります。
まとめ
昭和基地開設記念日は、日本の科学技術が世界の舞台で大きく貢献するきっかけとなった歴史的な出来事を祝う日です。南極での観測活動の歴史を通じ、地球環境の理解や未来に向けた環境保護の重要性を再認識する機会でもあります。