3月の別名・異名・異称
- 弥生(やよい)
- 雛月(ひいなつき)
- 花月(かげつ)
- 桃月(とうげつ)
- 桜月(さくらづき)
- 夢見月(ゆめみづき)
- 花見月(はなみづき)
- 花惜月(はなをしみつき)
- 春惜月(はるをしみつき)
- 建辰月(けんしんづき)
- 早咲花月(さはなさきつき)
- 晩春(くれのはる)
- 暮春(ぼしゅん)
- 季春(きしゅん)
3月の誕生色(バース・カラー)
誕生色には366日の誕生色の他に、月ごとの誕生色が存在します。月ごとの誕生色は各国さまざまに定められており、その伝統色はとても個性的で表情豊かです。日本では1981年に十日町織物工業協同組合によって日本の伝統色を基に「きもの誕生色」として定められました。新潟県南部に位置する十日町市は日本有数の織物や着物が有名な産地になります。有名な所で麻や芋麻を材料とする越後縮、絹織物の十日町絣などがあります。その後西陣から伝わった製法により明石縮と呼ぶ高級織物の産地としてその地位を確立しました。しかし、近年、着物が着られなくなったことによって織物産業が衰退していき、盛り上げるための打開策として誕生色を制定しました。この月にはこの色の着物を着ませんか?ということです。そのような思惑のもと制定されたきもの誕生色ですが、四季折々の風物に培われた日本特有の情感があります。日本の伝統色は繊細さと鮮やかさが合わさっており、その色に名付けられた色名もとても日本的です。是非一度、自分の和の色を確認してみてください。
誕生色 | 誕生色名 |
夢宵桜 PALE PINK |
3月の誕生花
1月から12月の各月にはそれぞれ花が当てはめられており、自分が生まれた花を身に纏っていると幸福になる、願いが叶うと言われています。しかし、誕生花そのものの概念や起源、誰が制定しているかなどの由来は国や地域によって変わってきます。そのため、誕生花の根拠とする神話や伝承、風習、開花時期によってどの月日にどの花が割り当てられるかは各国千差万別です。そのため、ここでは日本国内で多くの人が採用している月の誕生花を一つ紹介します。もし「自分の誕生花がサイトごとに違う!」などと悩んだときには、その時期に見頃を迎える自分自身が最も「この花だ!」と思える好きな花を選んでも良いと思います。
3月の誕生花 チューリップ(和名:鬱金香)
春を代表する花といえば、サクラの他にチューリップを思い浮かべるはずです。入学式の季節には学校周辺の花壇にはたくさんのチューリップが咲いています。それぐらいチューリップは育てやすく全国どこでも見られる一般的な花になります。その種類も豊富で約5,000以上の品種があり、花色や草丈、花の形の違いだけでなく、土に植え付る、水栽培もできると幅広い楽しまれて方をされています。チューリップには赤や白、黄色や紫など様々な色があります。その色ごとに花言葉も変化しますがチューリップ全般の花言葉は「思いやり」です。
チューリップの花言葉の由来には、諸説あります。オランダの物語に、ギリシャ神話、トルコの伝説など由来は様々です。今回はオランダのチューリップ騎士物語を紹介していきます。
簡単にあらすじをまとめると、昔々ある村に住んでいた美しい娘に、三人の騎士がプロポーズをして金銀財宝をそれぞれ贈りました。しかし贈り物を受け取った娘は選ばれなかった2人のことを考え、誰か一人に決めることができませんでした。そのため、神様に自分を花(チューリップ)にして欲しいとお祈りします。その結果、美しい娘は綺麗なチューリップになったと言われています。その後、その花を騎士たちは大切に育てたというお話です。また、3人の騎士はプロポーズの際に、王冠(名声)、剣(強さ)、財産(資産)というそれぞれの魅力をアピールしたといわれています。そのことから、チューリップは花びらが「王冠」、尖った葉が「剣」、球根が「財産」を表しているといわれており、男性に愛される女性の象徴として有名になりました。
チューリップは世界的に有名な花であることから、種類や花言葉も様々です。色だけではなく、ユリ咲き系や八重早咲き系など形からも花言葉が変わってきます。様々なシチュエーションにチューリップは使えますので、場面場面に最適なチューリップを贈りたいですね。
花言葉
誕生日花 | 花言葉 |
チューリップ全般 | 「思いやり」 |
赤色 | ・愛の告白真実の愛・ロマンチックな愛・私を信じて・美しい瞳 |
白色 | ・失われた愛・長く待った・失恋・新しい恋・許しを請う・思い出の恋・純粋・思いやり |
黄色 | ・望みのない恋・実らぬ恋・名声・正直・日光 |
紫色 | ・気高さ・不滅の愛・王者の風 |
ピンク色 | ・愛の芽生え・誠実な愛・恋する年頃・愛着・優しさ・幸福・愛情 |
斑色 | ・美しい目・疑惑の愛 |
誕生石
1月から12月の各月にはそれぞれ異なる宝石が当てはめられており、自分が生まれた月の宝石を身に着けていると幸せになれると言われています。あるいは結婚指輪の裏石にすると幸福になれるとも言われています。誕生石の由来は諸説ありますが、新約聖書の「ヨハネの黙示録」で書かれている聖都城門に飾ってあった12個の土台の石が基になったという説があります。その石と同じ種類の石を持っていたら幸福になれるという触れ込みでユダヤ人宝石商の手によって世界中に広がっていったそうです。その時になんらかの原因で情報が抜け落ち各地で基となった誕生石が変わってしまったようです。そこで、1912年にアメリカの宝石業界が誕生石を統一しました。日本もそれに倣い、1958年に全国宝石商組合が誕生石を統一しました。基本的にはどの国もアメリカの統一基準を基に誕生石を制定しているのですが、それに加えて各国の独自性を表す石を追加している国が多くあります。
3月の誕生石 アクアマリン・ブラッドストーン・珊瑚
アクアマリン(和名:藍玉・水宝玉)。日本ジュエリー協会では正式名称をアクワマリンとしている。アクアマリンはラテン語の「海水」を意味する言葉に由来する青色のベリル(緑柱石)です。その昔、ヨーロッパの船乗り達はアクアマリンが海水に投げ込むと溶けることから、海の力が宿っているとお守りにしていました。色は緑がかった青から、鮮やかな青まで幅広い色があります。アクアマリンの主な産地は良質なアクアマリンの産地として有名なのはブラジル。他に、スリランカ、マダガスカル、ロシア、パキスタン、ナミビア、インド等で産出されています。モース硬度は7と1/2と日常使いするには申し分ない硬さになります。また緑のエメラルドや黄のヘリオドールを熱処理(トリートメント)することによって、アクアマリンの色に変化させる事ができます。
ブラッドストーンは血石、血星石、血玉石、血玉髄とも呼ばれる濃い緑色の半透明の玉髄で、赤い斑点が散りばめられた様な石です。中には赤い斑点が目玉のように集まっているものもあり、アイ・ストーン(天眼石)と呼ばれています。また、ファンシー・ブラッドストーンと呼ばれる、緑色ではなく赤や黄色だったり、斑点が白いものや、オレンジ色などのものがあります。ちなみに、玉髄とは、石英の非常に細かい結晶が網目状に集まり、緻密に固まった碧玉(ジャスパー)の一種です。そのため、ブラッドストーンの性質は石英と同じです。ブラッドストーンの主な産地はインドです。言い伝えとしてキリストが十字架にかけられたとき、傷口から落ちた血が緑の大地に染み込み石に変わったため、ブラッドストーンにある赤い斑点はキリストの血、緑の地色は緑の大地だと崇められていたこともあります。
珊瑚は、刺胞動物門に属する動物のうち、固い骨格を発達させたものです。珊瑚にはいくつかの種類があり、八射サンゴ、イシサンゴ、ヒドロサンゴ、軟質サンゴがあります。宝石になるものや、サンゴ礁を形成するものなどがあります。このうち宝石になる珊瑚は花虫綱八方サンゴ亜綱ヤギ目サンゴ科に分類されるものになります。アカサンゴ、ベニサンゴ、モモイロサンゴ、ボケサンゴ、シロサンゴ、イボモモイロサンゴ、ゴトウモモイロサンゴがあります。名前からわかるように赤から白い珊瑚までの入りがあります。珊瑚は仏教における七宝の一つです。日本産珊瑚は世界でも有名であり、日本、中国、台湾で人気がある珊瑚はアカサンゴです。一方、ヨーロッパではモモイロサンゴの方が人気です。高級な珊瑚は透明感のある薄いピンク色のものになります。市場では天使の肌「エンジェルスキン」と呼ばれている一方、日本の流通業界では「ボケ」と呼ばれています。由来はボケの花の色であるとか、外国人に「色ぼけしていて安い」と買いたたかれたためであるとかなんとか。また、珊瑚は他の宝石とは違い有機物であるため傷つきやすく、酸や熱、乾燥にも弱いという性質があります。また、汗や化粧品が付着したまま放置すると色が変わる恐れがある為、扱いは丁寧にしましょう。
石言葉
誕生石 | 石言葉 |
アクアマリン | 「聡明」「沈着」「幸福」 |
ブラッドストーン | 「勇気」「献身」「勇敢」 |
珊瑚 | 「幸福」「長寿」「知恵」 |
時候の挨拶
漢語調
早春の候、浅春の候、春陽の候、春分の候
口語調
- 桃の節句も過ぎ日ごとに春めいてまいりました。
- 暑さ寒さも彼岸までと申しますが、まだまだ寒い日が続いております。
- ひと雨ごとに春が近づいてくるようです。
- 木の芽も芽吹きはじめ、ようやく春がそこまでやってきたかのようです。
- 桜の開花が待ち遠しいこのごろですが