6月13日は「FMの日」
「F」がアルファベット6番目、「M」が13番目であることから制定されました。FMは周波数変調Frequency Modulationの略です。
豆知識:FMとAMの違いについて
さて”FM”と”AM”の違いはご存知でしょうか?
重要なワードは変調と復調です。
ラジオで音声を送信する際には、変調と復調というプロセスが関与します。変調とは、電波で情報を送る際に電波をどのように加工するかを指し、復調は受信側で電波から音声を取り出すことを指します。
“FM”と“AM”は、この変調・復調の方式を示しています。
AM (Amplitude Modulation) – 振幅変調
“AM”はAmplitude Modulationの略で、日本語では振幅変調と言います。振幅は波の高さを指し、AMはこの波の高さを加工して電波を飛ばす方法です。特徴としては以下の点が挙げられます。
ノイズに弱い
周波数の占有幅が狭い
送受信回路の構造が簡単
広い範囲で受信できる
FM (Frequency Modulation) – 周波数変調
“FM”はFrequency Modulationの略で、日本語では周波数変調と言います。周波数は波の速さを指し、FMは音声信号に合わせて搬送波の周波数を変えて電波を送信します。特徴としては以下の点が挙げられます。
ノイズに強い
周波数の占有幅が広い
送受信回路の構造が難しい
強度の弱い電波が負ける
狭い範囲でのみ受信できる
FMとAMの違い
FMとAMの最も大きな違いはノイズです。AMは振幅を変える方式のため、振幅の低いタイミングでノイズが入ると正しい信号として認識できなくなります。一方、FMは周波数を変える方式のため、ノイズの影響を受けにくいです。そのため、音質の面ではFMの方が優れています。
一方、FMは狭い範囲でしか受信できないのに対し、AMは広い範囲で受信できるという利点があります。特に山間部などではFMが受信しにくいことがあります。この点で、広範囲に電波を届ける目的にはAMが優れています。
まとめると、FMとAMはラジオの電波を送信する際の変調方式の違いであり、FMは搬送波の周波数(密度)を変えて電波を送信し、AMは搬送波の振幅(強さ)を変えて電波を送信しています。FMの方が音質は良いですが、広範囲に電波を届ける目的にはAMが有利です。AMは音楽放送ではなく、声が聞き取れれば目的を果たせると考えられています。
日本初のラジオ放送
日本初のラジオ放送は、1925年3月22日9時30分に社団法人東京放送局(JOAK、現在のNHK東京ラジオ第1放送)が東京・芝浦の東京高等工芸学校内に設けた仮送信所から発信されました。京田武男アナウンサーによる第一声は以下の通りです。
「アーアー、聞こえますか……JOAK、JOAK、こちらは東京放送局であります。こんにち只今より放送を開始致します」
波長は375m(周波数800kHz)、空中線電力(出力)約220W。当時の受信機の性能に比して出力が弱かったため、東京市内でないとよく聞こえなかったそうです。