11月の別名・異名・異称
旧暦(太陰太陽暦)の1月~12月にあたる「睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、長月、葉月、神無月、霜月、師走」などの名称を月の別名・異名・異称といいます。新暦(グレゴリオ暦、太陽暦)とは一ヶ月ほどのずれが存在しています。
- 【一般的】霜月(しもつき)
- 食物月(おしものつき)
- 神楽月(かぐらづき)
- 神帰月(かみきづき)
- 建子月(けんしげつ)
- 辜月(こげつ)子月(ねづき)
- 凋む月(しぼむつき)
- 霜降月(しもふりづき)
- 霜見月(しもみづき)
- 末つ月(すえつつき)
- 天正月(てんしょうげつ)
- 雪待月(ゆきまちづき)
- 雪見月(ゆきみづき)
- 陽復(ようふく)
- 竜潜月(りゅうせんげつ)
11月の誕生色(バース・カラー)
誕生色には366日の誕生色の他に、月ごとの誕生色が存在します。月ごとの誕生色は各国さまざまに定められており、その伝統色はとても個性的で表情豊かです。日本では1981年に十日町織物工業協同組合によって日本の伝統色を基に「きもの誕生色」として定められました。新潟県南部に位置する十日町市は日本有数の織物や着物が有名な産地になります。有名な所で麻や芋麻を材料とする越後縮、絹織物の十日町絣などがあります。その後西陣から伝わった製法により明石縮と呼ぶ高級織物の産地としてその地位を確立しました。しかし、近年、着物が着られなくなったことによって織物産業が衰退していき、盛り上げるための打開策として誕生色を制定しました。この月にはこの色の着物を着ませんか?ということです。そのような思惑のもと制定されたきもの誕生色ですが、四季折々の風物に培われた日本特有の情感があります。日本の伝統色は繊細さと鮮やかさが合わさっており、その色に名付けられた色名もとても日本的です。是非一度、自分の和の色を確認してみてください。
誕生色 | 誕生色名 |
恋染紅葉 VIVID YELLOWISH RED |
誕生花
1月から12月の各月にはそれぞれ花が当てはめられており、自分が生まれた花を身に纏っていると幸福になる、願いが叶うと言われています。しかし、誕生花そのものの概念や起源、誰が制定しているかなどの由来は国や地域によって変わってきます。そのため、誕生花の根拠とする神話や伝承、風習、開花時期によってどの月日にどの花が割り当てられるかは各国千差万別です。そのため、ここでは日本国内で多くの人が採用している月の誕生花を一つ紹介します。もし「自分の誕生花がサイトごとに違う!」などと悩んだときには、その時期に見頃を迎える自分自身が最も「この花だ!」と思える好きな花を選んでも良いと思います。
11月の誕生花 シクラメン
シクラメンの花は、独特な花弁の重なり方をする大人しく控えめな印象の花です。シクラメンはサクラソウ科シクラメン属であり、和名は「篝火花(カガリビバナ)」と呼ばれています。地域によっては「豚の饅頭」と言われることもあります。その大人しい印象からか、日本人クリエイターの間でしばしば登場する花になります。
花言葉
シクラメンはその花の色によって花言葉が変わります。ピンク色のシクラメンの花言葉は「憧れ」です。先輩や年配の方へのギフトフラワーにオススメです。白色のシクラメンの花言葉は「清純」です。
お歳暮や記念日などに如何でしょうか?因みにですが、白色のシクラメンは原種にはなく、品種改良によってできたものです。赤色のシクラメンの花言葉は「嫉妬」です。ピンク色や白色とは花言葉のテイストがだいぶ違います。
色 | 花言葉 |
ピンク色 | 「憧れ」 |
白色 | 「清純」 |
赤色 | 「嫉妬」 |
誕生石
1月から12月の各月にはそれぞれ異なる宝石が当てはめられており、自分が生まれた月の宝石を身に着けていると幸せになれると言われています。あるいは結婚指輪の裏石にすると幸福になれるとも言われています。誕生石の由来は諸説ありますが、新約聖書の「ヨハネの黙示録」で書かれている聖都城門に飾ってあった12個の土台の石が基になったという説があります。その石と同じ種類の石を持っていたら幸福になれるという触れ込みでユダヤ人宝石商の手によって世界中に広がっていったそうです。その時になんらかの原因で情報が抜け落ち各地で基となった誕生石が変わってしまったようです。そこで、1912年にアメリカの宝石業界が誕生石を統一しました。日本もそれに倣い、1958年に全国宝石商組合が誕生石を統一しました。基本的にはどの国もアメリカの統一基準を基に誕生石を制定しているのですが、それに加えて各国の独自性を表す石を追加している国が多くあります。
11月の誕生石 トパーズ、シトリン
11月の誕生石はトパーズとシトリンです(写真はブルートパーズ)。
トパーズは透明感のある輝きの石です。和名は黄玉。多くの種類の色がありますが、一般的な色は黄色のものです。他にも褐色や青色、ピンク色といった色があるのも魅力的な石です。トパーズは大きく分けて『OH-タイプ』と『F-タイプ』があります。『OH-タイプ』は屈折率が高く、光に長期間晒しても褪色しないとされています。黄褐色から橙褐色のインペリアルトパーズと一部のピンクトパーズがこれにあたります。貴重な分、価値が高くなります。一方の『F-タイプ』のトパーズ。大半のトパーズがこちらのタイプになります。無色、ブルー、ブラウンが多く流通しています。宝石としても一般的ものはブルートパーズになります。しかし天然物のブルートパーズは数が少なく、多くのモノは無色のトパーズに放射線を照射して、人工的に青い色をつけたものになります。
シトリンは石英(クォーツ)の1つで、黄水晶とも言います。明るい黄色から金色に近いもの、オレンジ色から赤色が強いものと様々な色がありますが、色の濃淡にかかわらず黄色で透明なものをシトリンといいます。天然のシトリンは産出量が少ないため、市場に流通しているもののほとんどが紫水晶(アメジスト)を熱処理して黄色にしたものです。また、水晶に放射処理を行っているシトリンも、煙水晶(スモーキークォーツ)を加熱してできるものも流通しています。黄水晶の薄い黄色はトパーズに似るため、安価なトパーズの代替品として使われることも。昔ある宝石商がシトリンとトパーズの色彩が似ていることから、「シトリントパーズ」という名で売り出したため、シトリンとトパーズが混ざり合ったという歴史も存在しています。
石言葉
誕生石 | 石言葉 |
シトリン | 「幸福」「友情」 |
トパーズ | 「希望」「誠実」「気づき」「品格」「前進」「友情」「成功」 |
時候の挨拶
11月
漢語調
- 晩秋の候
- 立冬の候
- 深秋の候
- 初霜の候
- 向寒の候
- 霜降の候
- 紅葉の季節
- 向寒の砌
口語調
- 麗かな小春日和が続きます。
- 紅葉もすこし色褪せはじめております。
- 紅葉の美しい季節となりました。
- 行く秋の惜しまれるこの頃です
- 冬が駆け足で近づいてくるようです。
- 初雪の便りも届くころでしょう。
- 日増しに寒さが加わってまいりました。
- 枯らしに冬の訪れを感じる季節となりました。
- そろそろ暖房の恋しい季節となりました。
- 落ち葉の舞い散る季節となりました。
- 穏やかな小春日和の日が続いています。