6月9日は小型家電リサイクルの日
6月9日は「小型家電リサイクルの日」として定められています。この記念日は、神奈川県川崎市川崎区に事務局を置く一般社団法人・小型家電リサイクル協会によって制定されました。日付は、国の「環境月間」である6月の中でも、特に「世界環境デー」に近い6月9日に設定されました。6と9の数字の組み合わせが、無垢な素材への「む(6)く(9)」を連想させること、また、6と9が回転するイメージからリサイクルを象徴すること、6と9の組み合わせがリサイクルマークに似ていることがその理由です。
小型家電リサイクルの重要性
2013年4月1日に施行された「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)」は、小型家電リサイクルの普及と啓蒙を目的としています。これにより、小型家電の回収量を増やし、資源の有効活用を促進することが目指されています。
小型家電リサイクル法制定の背景
携帯電話、デジタルカメラ、携帯音楽プレイヤー、ゲーム機器などの小型家庭用電子機器は急速に普及し、貴金属やレアメタル、レアアースなどの使用量が増大しています。これらの小型家電は大量生産・大量消費される一方で、ブームの廃れや機種の更新により大量に廃棄されています。
「都市鉱山」と呼ばれるこの現状を踏まえ、希少資源の有効回収と再資源化を図るとともに、埋立処分場の延命、有害金属の適切な処理、違法な回収業者による不適切な廃棄を防ぐことが目的とされています。
小型家電リサイクル協会の役割
一般社団法人・小型家電リサイクル協会(Recycling of Small Waste Electrical and Electronic Equipment Association:SWEEE)は、国の認定を受けた事業者として、小型家電リサイクル制度の安定的な継続とさらなる発展を図っています。
主に認定事業者間の協力・連携を推進し、循環型社会の構築に向けた取り組みを行っています。
具体的な活動として、リサイクル技術の向上に向けた情報交換、市民や市区町村への広報・普及啓発活動、そして小型家電リサイクル制度に関する政策提言などが挙げられます。これにより、小型家電の回収量の増加を目指し、小型家電リサイクルの一層の普及を図っています。
小型家電のリサイクルの意義
従来、小型家電は各自治体の処理方法に基づき、廃棄物として処分されることが多かったです。しかし、これらの小型家電には、鉄、アルミ、銅、貴金属、レアメタルといった有用な金属が含まれており、「都市鉱山」と呼ばれる問題を引き起こしました。この「都市鉱山」に埋もれた有用な資源をリサイクルするために、小型家電リサイクル法が成立しました。
不要になったパソコンや携帯電話、電子レンジ、炊飯器、掃除機、カメラ、ゲーム機、電気カミソリ、プリンターなどの小型家電は、適正な管理の下で回収・リサイクルされます。ただし、テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の家電4品目は家電リサイクル法により、メーカーでのリサイクルが義務付けられています。東京2020オリンピック・パラリンピック大会のメダルも、こうした小型家電リサイクルを通じて製作されました。
関連する記念日
他にも、5月30日は「ごみゼロの日」、10月20日は「リサイクルの日」として定められています。「ごみゼロの日」は「ご(5)み(3)ゼロ(0)」という語呂合わせ、「リサイクルの日」は「ひとまわり(10)、ふたまわり(20)」という語呂合わせから来ています。
リンク:小型家電リサイクル協会、Wikipedia